2011/08/12  世間はいよいよお盆休みですね。熱中症と殺生に注意して、意外と残り少ない「夏」を楽しく過ごしましょう。

Tシャツ始めました。
(画像と本文は関係ございません)

 さて、前回のダイアリーにて告知していましたが、Tシャツの注文受付を開始しました。
 「Tシャツ作るの久々やな〜」と思いつつ調べてみたら、前回作ったのは2007年。て事は、なんと4年振りになります。4年ってところが何となくビッグイベントぽくていいですね(笑)。 勿論、狙ったわけではなくて、全くの偶々なんですが。
 今回は受注生産になりますので、発注手配の都合上、御注文受付は8月25日までとさせて頂きます(納品は9月初旬になります)。
 当サイトからも御購入して頂けますが、各取扱店様でも受付可能です(詳細パンフが近日中に届くと思います)。
 この4年に一度のビッグイベント(?)に是非御参加下さい。


2011/08/01  さて、久々々々の更新です。
今日8月1日は大阪PL花火大会ですね(今回も残念ながら見れませんが…)。
今年は震災の影響で軒並み花火大会が中止になっているようですが、毎年楽しみにしている地元の花火大会もやはり中止になってしまい、我が家の今夏は花火を見ないまま終わってしまう可能性が大です。今年の夏は夏らしい暑い夏になってるとは言え、やっぱり花火を見ない事には「夏〜っ!」ってのを実感しにくいですね。
 ところで、昔から毎年さんざん口を酸っぱくして言っておりますが、PLの花火大会イコールBasskervilleの設立記念日でもあるわけです。今回で何と、本人もビックリの12周年になります。
ただまぁ12周年と言っても、人の一生に例えるならまだ中坊(しかも一年生)なわけで、まだまだやはり子供です。一人前には程遠い年齢です。そして、それまで素直でいい子だったのが、加速度的にグレ始めてしまう危険性もはらんだ微妙なお年頃でもあります。いきなりグレ始めたルアーブランドってのもそれはそれで面白いかもしれませんが…(笑)。
 とにかく、「12年もやってこれたんだからこのままで良い」なんて事は思わないで、立派に成人できるよう、まずは中学卒業を目指して頑張りたいと思います。

 ちょっと話はそれて、近々、久々にTシャツを作るつもりでおります。
実は以前(確か2年前)にも作ろうかなと考えた事があって、うちのDVDのパケデザインなんかをやってもらってるデザイナーにデザインを依頼して、数パターンのデザインを作って頂いたものの、その後、何となく作るタイミングを逃してしまい、そして現在に至るわけですが、その時に上げてもらったデザインの中に、最近妙に気になるのがありまして、それは、ルアー(Super Benza Frog)のイラストを囲むように、とある一文が入っているデザインなのですが、その文と言うのが…(↓)

FLUCTUAT NEC MERGITUR

 無理矢理にカタカナ読みすると「フルクトゥアト・ネク・メルギトゥル」になります。大阪でも関東でも、そして秋田でも耳にした事がないなぁと思ったら、なるほど、ラテン語なんだそうな。

“FLUCTUAT” は「(波のように)揺れる。(波の上で)翻弄される」。
“NEC”は否定を意味します。
“MERGITUR”は「沈む」

一般的には「たゆたえど沈まず」と日本語訳され、パリ市民の標語にもなっているようです(出典はコチラ)。

 言葉の持つ響き・雰囲気は至って簡潔で柔らかい。決して「ガムシャラに頑張ろう!」って感じはなく、大阪弁で言うところの「まぁボチボチ行きましょか〜」的なゆる〜い感じなのですが、それでいて実は、その言葉の中の深い部分には何があっても前を向こうとする強い姿勢と強い意思を感じます。

 最近改めてこの言葉が気になってしまったのは何でなんでしょうか?自分なりに考えてみましたが、おそらくは、自分自身が“FLUCTUAT”しているという実感があるからなのかもしれません。と言うのも、やはりルアービルダーというのは大変な職業です。ネガティブ発言は表に出さない事に決めたので、多くは語りませんが、日々の不安や悩みは尽きません。常にたゆたってます。たゆたいまくりです。アイアムタユタイングだオラ!
…まぁそういうのは今に始まった事ではなく、この先もずっと、そういう状況は変わらないであろうという事は、10年余りこの仕事を続けてきた今、容易に推測できます。
でも、最後まで沈まない。沈んでなるものか!という強い意思は常に持ち続けています。
ここで誤解されたくないのは、じゃあ今の仕事をガマンしながらやっているのかと言うと、決してそうではないという事です。実際はその逆。過去に何度も書いてますが、今の仕事こそが僕が一生続けたいと思っている仕事です。ライフワークです。
「シンドイ事もあるけど、この好きな仕事をマイペースで長く長く続けていきたい。」
そう考える今の自分の心に響いた言葉こそが「FLUCTUAT NEC MERGITUR」なのです。

 また、 “NEC MERGITUR(沈まない)”という部分は、我々の愛して止まないフィッシングスタイルである「トップウォーター」とまんま同義であり、誇りを持って声高らかにポリシーを主張している様にも解釈できる、これまたうってつけの言葉なのではと思います。

 更に言うなら、悲惨な災害により、今なお癒えない大きな傷を持ちつつも、何とか沈まずに浮き上がっていこうとする今の日本の現状と非常に相通じるものがあるような気がします。

 兎にも角にも、この言葉についてはそれを読み解こうとする人それぞれに様々な解釈が成され、そしてその上で、この言葉を座右の銘としている方も大勢いるようです。
 ちなみに、かの開高健も「漂えど沈まず」と訳したうえで好んで使った言葉だそうです。ここで「だそうです」と書かざるを得なかったのは、お恥ずかしい話、僕自身、それまでその言葉を知らなかったからです(そう言えば、最近はとんと本を読んでないなぁ…)。釣り人として、ましてプロを名乗るビルダーとして、「それってどうなん?」と思うわけですが、そういうところが何というかやっぱり、先に書いたように中坊ぽいなぁと…(苦笑)
 
 もうちょっと色々な事をお勉強しないと、漂うどころか沈んでいってしまいますね。
頑張れ中坊!